鎌倉好き集まれ!春風裕さんの鎌倉リポート・第41号(2009年10月11日)

釈迦堂口切通と杉本寺・荏柄天神社

釈迦堂口切通

釈迦堂口切通

釈迦堂口切通

釈迦堂口切通

小さなやぐら

 ずいぶん前に「通行止め」の看板を見たことと、お天気が良くなくて薄暗かったことで、行ってみるのを諦めた釈迦堂口切通です。崩れる危険性があるので、通行止めになっているようですので、通行する場合は自己責任と言うことでしょう。金沢街道から大町方面へ抜ける近道です。

 このあたりは、釈迦堂ヶ谷と言われるところで、北条泰時が亡くなった父義時のために釈迦堂を建てた場所だったようです。今は釈迦堂は残っていないのですが。

鎌倉三十三カ所 第一番 杉本寺

石段と仁王門

仁王(阿形)

 大蔵山(だいぞうざん)杉本寺は、鎌倉最古と言われる天台宗のお寺です。本尊としては、三体の十一面観音像がまつられています。古びた石段を少し上ると、仁王門があり、さらに石段が続きます。一番上の石段は、苔が見事で、通行できないようになっていて、左側の石段を上り、本堂に向かいます。

本堂

苔の石段

 1189年に杉本寺のお堂が全部燃える失火があったようです。その時に観音さまがいつの間にか庭の大きな杉の木のもとに立っていたので、「杉本観音」と呼ばれているようです。また、このお寺の前を馬に乗って通ると落馬するので、「下馬観音」とも言われ、建長寺の大覚禅師が祈願し袈裟で観音さまを覆ったら、落馬しなくなったことから、「覆面観音」とも言われているようです。

仁王(吽形)

石灯籠

 杉本寺は、坂東観音霊場三十三番札所の一番のお寺です。同じように鎌倉三十三カ所の一番でもあります。鎌倉三十三カ所の最後、三十三番がリポートでも書いた円覚寺仏日庵です。仏日庵で聞いて、さっそくその日に一番から巡ることにして、この杉本寺にやって来たのです。

荏柄天神社の絵筆塚祭

荏柄天神社鳥居

本殿

行灯

 杉本寺からの帰り道、金沢街道沿いの鳥居をくぐり、荏柄天神社の参道を歩いてみました。たまたま絵筆塚祭の日に訪れたようで、漫画家の絵が描かれた行灯が参道に並んでいました。行灯に描かれた漫画の中で多かったのが、河童の絵なのですが、境内にかっぱ筆塚があり、清水崑の絵と川端康成の筆なのだそうです。境内奥にある絵筆塚には多くの漫画家のかっぱの絵が描かれているとのことです。何度も訪れていた割には、全然知らなかったことです。また今度訪れて、確認してみたいと思っています。