鎌倉好き集まれ!秀さんの鎌倉リポート・第15号(2003年6月17日)

(続)建長寺  創建750年を記念して開催されている『鎌倉‐禅の源流』展を ご紹介しましょう。

「鎌倉‐禅の源流」展のポスター

  ご紹介・・・・と言っても、館内の写真撮影は厳禁でしたので・・・。

先ずは、今、鎌倉へ行けば寺院や駅舎で目に付くのが 『時頼、推薦』
との見出しで始まるこのポスター。

ポスター曰く :『私はサムライの都 鎌倉に、禅を本格的に導入した
         鎌倉幕府第五代執権、北条時頼である。
         中国の高僧 蘭渓道隆を招いて建長寺を建立してから
         はや750年。  禅といえば、京都とお思いか?
         鎌倉のほうが先なのじゃ。 皆の目にふれる機会の
         少なかった鎌倉の禅文化を、このたび上野、東京国立
         博物館で披露することとあいなった。
         皆々、いざ、上野へ 馳せ参じ給え。』
 鎌倉にはかなわないけれど、それでも都内有数の大規模な
上野の杜の新緑を横切って、東京国立博物館へ向かう。
オープン3日目だったので、ある程度の混雑も覚悟していた
が、お昼時だったせいか、正面入り口付近でもこの程度。

 ・ 右側の大木(ユリノキ)の後方の茶色屋根が本館。
 ・ 左側のモダンな丸屋根の建物は表慶館(=重要文化財)。
 ・ 今回の特別展示は中央奥の「平成館」にて開催中。

東京国立博物館入り口付近

博物館庭園内の大看板

 
 会場の平成館を入り、エスカレーターで2階へ上がると・・・
真正面に建長寺のアノ名鐘が鎮座していました。 (⇒前号 No.14)
会場が大きいせいか? 名鐘は想像していたよりも随分小振り。
鐘楼に取り付けられている時には見ることが出来ない梵鐘テッペンの
龍頭(リュウズ)部分まで、明るいところでジックリと眺めることが
出来ました。

 そして、イヨイヨ展示場へ。
正面にはポスターでお馴染みの時頼坐像が。 これ又、想像していた
よりも二周りほど小柄なり。 両手を差し伸ばせばお乗せ出来そうな
サイズだったので、グ~ンと親しみが増しました。
特に、前面へチョコンと突き出されている時頼サン(失礼!)の両足
がとってもキュート。  

   
 
 今回の展示では、この時頼座像に限らず、殆ど全ての像が
プラスチックケースで覆われてイナカッタので、文字通り手の
届く距離で『本物』をジックリと鑑賞することが出来ました。

 出展物は全部で159点あり、やはり建長寺からのものが
一番多かったと思いますが、円覚寺、寿福寺等の鎌倉勢の他
に京都、栃木、長野等の遠方のお寺が所蔵している貴重品も
多く展示されていました。

会場の平成館

建長寺仏殿前にて

<余談>
 帰路、久しぶりでJR上野駅へ立ち寄ると・・・・
改装された明るい構内に大きな垂れ幕が。
曰く、『上野-熊谷間開通120年記念』とのこと。
(江ノ電は、確か去年が100周年でしたネ)
一方、今年、都内で目に付くバナーは『江戸開府・400年』。

しみじみと、『建長寺750年』の重みを感じさせられました。

*鎌倉好きの皆さんは・・・7月13日までに『いざ、上野』。