鎌倉好き集まれ!ISM-ingさんの鎌倉リポート・第5号(2003年11月20日)

絶景!鎌倉アルプスの旅

天園の茶店を独占中(´ー`)y-~~

鎌倉の谷戸周辺の地形は、指を広げて伏せた手の形に似ています。
谷戸から谷戸へ行くときには、指(山の尾根)の先端を遠回りに
迂回しなければなりません。しかし、いったん山の尾根に登って
ハイキングコースを使えば、名所旧跡への最短コースがあちこち
に延びています。さすがに自転車は無理ですが「天園ハイキング
コース」の最高峰/大平山でさえ標高はたったの159m。散歩
感覚で気軽に楽しめるのも魅力のひとつです。
今回は鎌倉カントリークラブの裏手から「天園ハイキングコース」
に入り、建長寺・半僧坊を目指したときの模様をリポートします。

入山地点が天園のすぐ北側、野七里という住宅街だったので15
分ほどであっけなく天園の茶店に到着。午前8時にお店の人達が
クルマで(!)出勤して来るまで茶店は「貸切り」の状態でした。
天園の茶店から30分ほど、覚園寺がある薬師堂ケ谷への分岐点
を過ぎると、やがて中世の遺跡/十王岩が道端に現れます。風化
が激しく、立て札も何もないので注意していないと見過ごしそう。
すぐ横にある露台のような大きな木製のベンチが唯一の目印です。
このベンチからの、朝日に輝く鎌倉の街と海の眺めが印象に残り
ました。あの若宮大路が真正面中央にド~ンと見えているのです。
と言うことは、この十王岩は鶴岡八幡宮の北側の真裏に位置して
いるわけで、風水的に意味のある建造物だったと思われます。

十王岩のベンチから見た鎌倉市街。中央に若宮大路。

これより建長寺境内/勝上嶽にて

十王岩から7~8分で建長寺(の端っこ)、勝上嶽に到着。拝観
料納付を促す立て看が目印。建長寺奥の院の半僧坊と明月院など
北鎌倉駅方面への分岐点です。建長寺の境内を下から半僧坊へと
登る石段は長く急で、かなりの苦痛を強いられますが、北鎌倉駅
~明月院~今泉台住宅団地からハイキングコースに入って、この
分岐点から建長寺へ下るルートを使うと、途中の登り坂が長く緩
やかな分、さほどの負担を感じることなく半僧坊に到達すること
ができます。クルマや人でごった返す鎌倉街道を建長寺に向かう
より、明月院経由で緑のハイキングコースを行くのが私の好み。
ちなみに「しょうじょうがたけ」の「たけ」は、本当は「山」の
下に「献」。資料によっては「しょうじょうけん」と読んでいる
ものもあります。
勝上嶽の立て看の先にはログハウスのテラスのようなちょっとシャレた展望台
があります。半僧坊よりもさらに高い位置にあるため、その眺望は抜群です。
この日は西方の青空に丹沢を従えた富士山がうっすらと浮かび、眼下には樹々
に囲まれた建長寺伽藍と、その先に広がる相模湾という壮大な景観を堪能でき
ました。展望台にはベンチも設置してあるので、ランチ休憩には好都合です。
また、ここから少し下って半僧坊前のテラスから深い森の彼方、烏天狗の背中
越しに眺める相模湾の眺望も捨てがたいものがあります。私はここでグイっと
やる冷たい缶ビールの虜になってしまいました・・・(^O^)

勝上嶽展望台からの眺め

国宝の鐘がおごそかに鳴り響く(10/5の献茶会にて)

これからぶらぶらと建長寺の境内へ降りていくわけですが、この
連休最終日の24日には「創建750年慶讃大法会」の一環行事
として、表千家家元による献茶式が執り行われる予定です。去る
10月5日に行われた武者小路千家による献茶会の模様は第2号
リポートをご覧いただくとして、問題はまた国宝の鐘が鳴るのか
どうか、です。鳴るとすれば午前10時30分。期待しましょう。
一方、鶴岡八幡宮では大修理の完了に伴い流鏑馬などの祝賀行事
も予定されています。(→「使える!鎌倉ちょっと情報」参照)
おのおのがた、この週末こそは、イザ!鎌倉!でござりますぞ!

と、いうわけで第5号レポートはおしまいです。
おつきあいいただき、ありがとうございました。