鎌倉好き集まれ!JUNEさんの鎌倉リポート・第40号(2005年2月28日)

Oh! RONDINO!!

   
 裏駅。
   
 コポコポ・・・siphonから立ちのぼる湯気の微睡。
 シュッシューッ、steam milkの甘い香り。
 窓の外で、2両電車がガタゴト・・・ゆっくり走り出す。
    
 カウンター越しにマスターの顔。
 「はい、お待ちどぉさま」
  
 いつものtasteと、変わらぬ光景。
 空間まるごと、鎌倉色のsymphony。
 

The cafe front

Tuna-Cheese toast

  
   
 雨の朝。
 マガジンラックから拝借の新聞をひろげる。
 
 「今日の天気、どぉ?」
 「イマイチ…だねぇ」
 
 「来週あたり、見頃かね」
 「ビミョーなトコ…かな」 
  
 取留めのない尻切れ会話も、何となしに心地好い。
 
   
   
  窓際のテーブル席。
  向かい合って座るお父さんと息子。
  ユニホーム着の少年は、野球帽を深く被ったまま。
  小さな鼻の先っちょが、わずかに赤い。
    
  「明日、がんばれよ」
   
  ズシリとくる、お父さんの、その一言。
  

Hamburg rice

Spaghetti

   
   
 「お水をいただけますか…」
  
 手提げ鞄から、薬の包みを取り出すおばあさん。
 その傍で、娘さんらしき女性がコップを手渡す。
   
 Couple menu heart warming
 
 平皿の縁に描かれた言葉そのままに、
 伝わっていく、優しさの心。
  
   
   
  「何故に、鎌倉が好きなのさ?」
  
   
  不意の問いかけに、面食らった。
  正直言って、辛かった。
  そして、即答できない自分に腹が立った。
   
  そのあと、しばらく考えた。
  でも、やっぱり答えは見つからなかった。
  たぶん、この先、ずっと、永遠に。

German roast