鎌倉好き集まれ!鎌倉萌之蔵さんの鎌倉リポート・第5号(2005年8月6日)

とんだ はやとちり

7月某日、今日は久しぶりに円覚寺へやって来ました。
なぜ円覚寺にやってきたのか??? それは以前からずっと気になっていたアイツがいるからなのです。

わが国で"龍"と言うと、大部分の人が左の絵のような龍を思い描くのではないでしょうか?
ヘビのような体に手足があって、立派な角と鋭い眼光の空想上の生き物。
一方、西洋の龍(ドラゴン)と言うと、コモドオオトカゲに翼を付けたような右の絵のようなものを思い浮かべるのではないでしょうか?
さて、これらを踏まえて円覚寺の とある場所を見てみると・・・
アレレ??? 皆さんはどう思います??
私にはまぎれもなく龍ではなく"ドラゴン"に見えるのですが・・・

ナゼ古都鎌倉にドラゴンの彫り物が!!! つづく!!! みたいな。
そこで、この疑問をお寺の方にぶつけて見ましょう。

《円覚寺Aさんのお話し》:一部脚色アリ(Aさんスミマセン)

Aさん:あぁ あれはのぉ "飛龍(ひりゅう)"って言うんダニ。
空を飛ぶ龍でナ、水の神様なんダニ。
日光東照宮の手水舎にも彫り物があるでナ・・・

私:(龍ってみんな飛ばないか??) ※心の叫び

要約すると、あの門の彫刻は"飛龍"というものらしく、昔から日本に言い伝えられる色々な龍の種類(地上に棲む龍、池に棲む龍、海に棲む龍、山に棲む龍)のうちの一つで、天に棲む龍であり、地上に棲む龍より位が上といわれるものらしいです。

なんだぁ ドラゴンじゃなかったのネ。 とんだ(飛んだ)はやとちり。
おあとがよろしいようで。。。

ここで一句。

片蔭に飛龍羽ばたく勅使門 夢はかなくもネバーエンディングストーリー

バンダイウルトラ怪獣名鑑より

《あとがき》
Aさんのお話の中で、円覚寺にはもっとスゴイものがあることが判明しました。
なんでも亀の甲羅を背負った龍のような麒麟のような翼のある"海獣"と呼ばれるものの蒔絵(※)があるとのこと。。。

どんな蒔絵なんだろう??? こんなのかなぁ...


※養儼院手筺(梨地螺鈿海獣蒔絵手箱)
徳川家康の側室・養儼院が奉納した、桃山時代の美麗な蒔絵の手箱。