鎌倉好き集まれ!つなさんの鎌倉リポート・第10号(2007年6月10日)

檜山 良昭 『山之内家の惨劇』

観光もミステリーも鎌倉の中心は鶴岡八幡宮。

今回は檜山良昭『山之内家の惨劇』を選びました。

この作品では、最初の殺人事件が鶴岡八幡宮でおきます。

八幡宮を舞台としている作品はかなり多く、
殺人事件がおきるだけでなく
誘拐事件の身代金の受け渡し現場になったり、
探偵役が事件の手がかりを探したりと
ミステリー界(?)でも有名なスポットになっています。

事件現場は、歴史的にも有名な大銀杏の下です。

大銀杏の下で首なし死体が発見されます。
被害者は、湘南の不動産やレジャー施設を牛耳る
観光開発会社社長・山之内清彦。
それも調査をすすめると源実朝と同じ日、同じ場所、
同じ殺害方法であったことが判明します。
さらに清彦の兄である雄太郎も実朝の兄・源頼家と
同じ方法で殺されていたことがわかり・・・
という鎌倉時代のファンであれば、興味を惹かれる内容の作品です。

この作品は絶版になっているので、新刊書店では手に入りません。
ただ鎌倉ではなく、藤沢市図書館には所蔵されているようです。

朝早いと、鳩も人も少なく爽やか空間です。

樹齢は1000年を超えているんですね。

実朝の暗殺事件が起こったのは1217年1月27日。

さまざまな諸説があり、謎の多い事件ですが、
そういったところも推理しながら
作品を読むと楽しさも増すと思います。

また、実朝暗殺事件をモチーフにした作品には
楠木誠一郎『実朝を殺した男-吾妻鏡殺人事件-』
という作品もあります。
八幡宮はいろいろな作品で
事件に関連する場所ではありますが、
こういう風景も目にすることのできる
のんびりした場所でもあります。

近くに人がいても、へっちゃらピー。

お菓子もアジサイの季節になりました。

八幡宮近くの蕉雨庵でもアジサイのお菓子が出てきました。

次はアジサイに関連した作品を紹介したいと思います。