鎌倉好き集まれ!ISM-ingさんの鎌倉リポート・第6号(2003年11月25日)

秋三昧!鎌倉の三連休

流鏑馬「出陣」前の身支度

最終日の24日こそ曇天だったものの、雨も降らず、まずまずの
天気に恵まれたこの3連休。鎌倉では鶴岡八幡宮修理完了に伴う
遷宮鎮座祭を中心にさまざまなイベントが行われました。
今回はその中から、念願叶ってやっと見られた流鏑馬神事に加え、
そろそろ見頃を迎えた紅葉最前線の模様をリポートします。

鶴岡八幡宮の流鏑馬は表参道を東西に横切る「やぶさめ馬場」と
呼ばれる一本道を東鳥居(馬場元)から西鳥居(馬場末)に向け
まっしぐらに駆け抜けます。開始予定時刻の20分ほど前に会場
入りしたのですが、すでに人、人、人。初めから馬場での見物を
諦めていたので、馬場元で馬でもよく見ようと思いきや立ち入り
制限でまったく近付けません。しかし、途中の八幡宮付属幼稚園
の園舎から鎧兜の武者たちがゾロゾロと出て来るのに遭遇!
主に来賓級と思しき正に兜首(失礼)の武者たちの更衣室だった
のです。その出で立ち装束のきらびやかさは「天晴れ!」の一言。
見物客は馬場周辺に張り付いているため、園舎付近はポッカリと
穴が開いたように人が少なく、写真撮影にも気軽に応じてくれる
心優しい鎌倉武士たちに心和む思い。オバチャン、オネエチャン
のリクエストに答えて両脇に一人づつ鎧武者が立っての記念撮影
まで大サービス。きっと良い想い出ができたことでしょうね。
やがて13:00の流鏑馬開始時間が近付くと鎧兜に身を固めた
5~6人の武者たちは、弓を手に一列縦隊で馬場へ向かって威風
堂々出陣していきました。

身支度を完了して秋空に立つ「鎌倉武士」

競技開始前、武士たちが馬場内を悠々と騎行

流鏑馬の射手は進行方向左手の的に矢を射込むので、馬場の北側
サイドが正しい「観戦」フィールドと思われますが、幼稚園舎の
ある南側から北側への道はすべてシャットダウンされて通行不能。
仕方なく園舎わきの馬場元に近い地点の人垣の後ろにポジション。
馬場のA地点からB地点の50m位が見えるだけで的は全く見る事
ができません。的の真向かい、国宝館前の絶好ポイントは来賓席
になっていて一般観光客は立ち入り禁止です。ところが、肝心の
流鏑馬がなかなか始まりません。場内アナウンスで流鏑馬の歴史
を日本語と英語で滔々と解説、ときおり「これより馬場のお浄め
です」とか「射手と馬がお払いを受けています」といった実況も
入り、射手や来賓たちが騎乗の武者姿で馬場を往来するのですが、
結局人込みの中で、立ち続けで待つこと延々1時間以上(!)。
ま、これもゆったりした「鎌倉時間」と考えてヒタスラ我慢。
あまりの待ち時間の長さに耐え切れず、途中で立ち去る見物人が
続出。お陰で少しづつ前に出ることができました。そして・・・
いよいよ14:29、「イヤァ~~~ッ!」という鋭い気合いが
馬場を貫き、「第一の射手、(馬場元を)離れました!」の場内
アナウンスの声。「第一の的・・・」と続くや「パッカ~~ン!」
と胸のすくような音が爆ぜ、追い掛けるように「適中!!」の声。
その瞬間、眼前を人馬一体となった旋風が駆け抜けて行きました。
それから後はもう次々と雄叫びをあげながら次の矢をつがえつつ
駆け抜ける流鏑馬武者の勇姿に、それまで不満タラタラの見物客
もすっかり魅了されてしまい、興奮の坩堝へ・・・。私のすぐ横
で見物していた若者が思わず漏らした「流鏑馬ってカッコいい!」
の一言。単純ですが、その場に居合わせた人々すべての心を代弁
しているようで 妙に印象に残りました。

雄叫びとともに一陣の風となって眼前を駆け抜ける

末尾になりましたが鎌倉の紅葉情報を駆け足で・・・
1)建長寺:仏殿横のモミジ。望遠210mm
2)建長寺:回春院総門わきのイチョウ。望遠210mm
3)常楽寺:茅葺きの総門越しのイチョウ。望遠130mm
今の時季、紅葉を捕まえるには望遠レンズです。広角のレンズで
撮れるようになると、紅葉も本番!ということなのでしょう。

と、いうわけで第6号レポートはおしまいです。
おつきあいいただき、ありがとうございました。