鎌倉好き集まれ!春風裕さんの鎌倉リポート・第26号(2009年9月19日)

散歩道~佐助・扇ガ谷・海蔵寺(その2)

花の寺海蔵寺

 化粧坂切通を抜けて、大好きな海蔵寺へ向かいました。この時期の海蔵寺は、何と言っても、門を塞いでしまうような萩の花が見事です。咲いている花は、それほど極端に変わるわけではないのですが、訪れる度に違った顔を見せてくれるのが、海蔵寺が好きな理由かも知れません。

芙蓉

ノウゼンカズラ

 次々と花を咲かせている芙蓉も、まだまだ健在でした。門を入ると真っ先に目立つ花です。本堂をバックに写真を撮ると、とても良い雰囲気の境内に気づきます。芙蓉だけでなく、まだノウゼンカズラも咲いていました。長持ちする花なんだと、感心するばかりです。初夏から初秋までずっと咲いている気がします。

彼岸花

ミズヒキ

 もちろん、今の時期には、彼岸花も咲いています。花は多くありません。境内のところどころに、ポツリ、ポツリ、と言った感じです。それでも、しっかりと、秋の日を演出しているようです。
 春になると、このカイドウの木は、いったいどんなふうに花を咲かせるのでしょう。今からとても楽しみにしています。本堂裏のこの庭は、どんなふうに変わるのでしょう。四季折々の海蔵寺の写真だけを集めてみても、立派な写真集ができそうです。

百日紅や萩

石仏と萩

 その名のとおり、長い間花を咲かせる百日紅もまだまだ咲いています。境内を彩るいろんな花は、それぞれが適度に存在を主張しているようで、素敵な庭を演出しています。優しいお顔をのぞかせる石仏が、なおのこと、優しく眼に映ります。背景の萩が、ピンク色の光を放ちます。

彼岸花

彼岸花

 名残惜しい気持ちで、鐘楼脇に周ります。ここにも彼岸花が咲いていて、まるで精密に設計された庭のように思えます。花の咲く時期と、咲く場所と、その花の数が緻密に計画されているのではないか、そんな気持ちになります。門を出て、振り返ると、ここにも彼岸花が咲いていました。まるで、見送られているような感じに、そっと咲いていました。海蔵寺の秋は、とても素敵です。

 鎌倉駅を出て、佐助や扇ガ谷の自然に触れ、そして大好きな海蔵寺を訪れました。僕の大好きな鎌倉散策コースのひとつです。海蔵寺の後、亀ヶ谷坂を越えて、北鎌倉へ足を延ばすのも、このコースのバリエーションのひとつです。この日は、ちょっと疲れたので、まっすぐ鎌倉駅に向かいました。