鎌倉好き集まれ!春風裕さんの鎌倉リポート・第32号(2009年10月4日)
朝夷奈切通を行く~切通を越えて鎌倉へ
峠の磨崖仏
熊野神社を出て、切通の道へ戻ります。熊野神社への道との分岐点を左に折れると、峠に向かって上り坂になります。熊野神社までの坂道とは異なり、それほどきつい坂道ではないですし、少しアップダウンがあります。ちょうど峠のような場所に、磨崖仏がありました。いつ頃彫られたものなのでしょうか。ネットで検索をしても記録は見つかりません。見た感じは、かなり新しいもののように見えました。
古道を行く
切通の道を行くと、両脇に供養塔のような石碑があることに気付きます。ネットで調べてみると、どうやら江戸時代のもので、この道は昔から何度も整備されてきた道のようです。鎌倉に残る古道と言うに相応しい道が、朝夷奈切通の道です。
峠を越えて、下り坂になると、かなり道は湿ってきて、ぬかるんでいる場所や小さな流れになっている場所もあります。この道を歩く時は、トレッキングシューズが一番良いです。スニーカーでも滑りやすそうな道ですので、ハイヒールは厳禁です。途中にお地蔵さんがあったりします。ふたつに折れてしまったのをくっつけた跡が残っています。
切通の道の両脇は、岩盤が目立ちます。美しい緑色の苔むした岩が、目立ちます。野草もいろいろ咲いていたり、沢山のどんぐりが落ちていたりして、自然の豊かな古道のハイキングが楽しめます。
鎌倉のあちこちで見かけるミズヒキも、ここではとても鮮やかな色合いをしている気がします。そして、沢山のミズヒキが群生しているところを見かけます。十二所側の朝夷奈切通の入り口に近づくにつれ、道の脇に小さな流れになって行きます。山水が浸みだして、やがて小さな流れになります。そんな流れですから、とても綺麗な水です。
三郎の滝
小さな滝が見えたら、それが三郎の滝です。切通工事の功労者の朝夷奈三郎義秀の名前が付いた滝です。滝の脇には、朝夷奈切通の石碑があります。そこを右に折れると、金沢街道の十二所へ続く道です。少しの間は、舗装されていない道が続きますが、しばらくしたら舗装された道へ出ます。
十二所への道
道の脇に流れるのは、大刀洗川です。流れはやがて滑川に合流します。流れの近くなど、野草の花がいろいろ咲いていました。白い花のゲンノショウコを久しぶりに見ました。そう言えば、こういう時期に咲く花です。
朝夷奈切通の道は、歴史を感じながら歩く古道であり、ちょっとした山道のハイキングコースであり、そして自然が豊かな道なのです。どこかひんやりとしたマイナスイオンと、歴史の香りを感じることができる道です。
朝夷奈切通の道は、歴史を感じながら歩く古道であり、ちょっとした山道のハイキングコースであり、そして自然が豊かな道なのです。どこかひんやりとしたマイナスイオンと、歴史の香りを感じることができる道です。