古くは「としごいのまつり」と訓(よ)みました。 「とし」 とは 「稔り(みのり)」 の意味で、春のはじめに あたってその年の五穀豊穣を祈るお祭がこの「祈年祭」です。 今日では商工業も含めすべての産業の発展、国家と皆様の繁栄を祈るお祭であり、毎年2月17日に 斎行されます。 古くはこの祈年祭に際し、朝廷から全国の神社に幣帛(へいはく)が頒布されていました。 今日でも、この日は皇居の宮中三殿においても祭儀が行われ天皇陛下が御親拝なされるのをはじめ 全国各地の神社で祈年祭が斎行されます。 なおこの祈年祭に対応する秋の収穫を祝うお祭が 11月の「新嘗祭」ということになりますが、農耕民族であった日本人の精神性の源に通じる「祈年祭」 と「新嘗祭」は、年に一度の「例祭」と並んで、特に重要な神事とされています。 「祭の意味」より |