鎌倉好き集まれ!JUNEさんの鎌倉リポート・第52号(2005年6月14日)
Light & Shadow
東慶寺参道 銅仏の肩越し。
どのような色彩を、
どのような風情を、
どのような芳香を漂わせているのだろう。
時折、手のひらの溜まり水に集まってくる
小鳥の口伝てに様子を聞くのだけれど。
…だいたいの見当はつくのだけれど…。
瞑想は続く。
青紫の共演。
目下に広がるこの景観、この色合い。
夢幻か。
光と陰。
現実と非現実。
共存してこその存在感。
より一層の深みを増して。
墓地へと続く緩やかな上り坂。
それは湿った苔の岩肌を覆うように。
只それ以上に、
カメラを構えたおじさま方が沢山、
切り立つ黒い岩壁にへばりついていた。
眺めているだけで何だか可笑しい。
小さな紫色の群生の向かい。
雑木の繁みにひっそりと。
まるで人目を忍ぶが如く。
こちらを顧みる人はあらずとも、
しばらくこうしていよう。
いつか、誰かが。
きっと。
拝観受付の片隅。
竹籠から溢れんばかりに青梅の実。
1kg 500円とお買い得。
そろそろさっぱりと梅酒でも漬けましょか。
宵月夜。
小さな切子ガラスに、氷を浮かべ。
静かに、緑の谷の夢を見る。