鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第190号(2006年10月10日)

鎌倉の自然を考える

 鎌倉の豊かな自然って素晴らしいですね。

 鎌倉は他の地域よりもカラフルな花(被子植物)と

 この花粉を運ぶ多くのチョウや昆虫が目立ちます。

 被子植物は、豊かな繁栄をねらって昆虫を巧みに

 利用しているんです。 どうしたら昆虫を集めて

 花粉を運んでくれるのか戦略を考えたのでした。 
 それは、”栄養豊富な蜜””を花粉の奥にこっそり用意したのです。 

 それを知ったチョウはハチなどの昆虫は、競って美味しい蜜

 を求めたのです。それぞれの花をまわって蜜を吸っているうちに

 花粉もしっかり運んでいたのです。
 こうした昆虫たちは、蜜によって栄養が満たされて

 仲間がどんどん増えていきました。そして花たち

 (被子植物)も勢力を大きく拡大して行きました。
 それだけではありません。昆虫を集めるための

 魅力的な”香り”とカラフルな装いの”花”をそれ

 ぞれが、競って進化させていったのでした。

 こうして鎌倉をはじめ多くの野山で被子植物が

 勢力を拡げていったのです。
 まさに、これが進化の”瞬間”です。 

 それぞれ昆虫も花も”進化”には無意識

 のようですが、蜜と花粉という強力な

 ものを用意した戦略が功を奏したのは

 いうまでもありません。