鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第20号(2005年6月22日)

鎌倉沖の深海の様子

相模湾のホタルイカ


 鎌倉は海も凄いが山も凄い! 今、山には源氏ホタルが
飛び交っています。 
 ホタルと言えば、鎌倉沖の相模湾にもホタルイカが棲ん
でいます。日本海の富山湾で有名なホタルイカ、相模湾で
も目の下などの発光器官が怪しい光を放っています。

 ホタルイカやこのクラゲもなにもよりどころの無い、深海の
中・深層域を住処としているのです。 水深200mより深く
海底の少し上までの空間を中・深層と言って海洋の大半がなに
もよりどころの無い中・深層なのです。
 地球表面の7割が海、海の9割以上がこの中・深層の空間、
ここに棲む生き物がひょっとすると地球を代表する生き物な
のかも知れません。

チョウクラゲモドキ(仮称)

深海魚で有名なシギウナギ


 中・深層の深海魚は、このシギウナギのように水と一体に
なって大好物の深海エビを狙っています。
 シギウナギは、くちばしが鳥のシギのようなので名が付いた
のです。この少し開いた口をうまく使って深海エビを捕まえて
食べています。
 タチウオは夜行性で昼間は居眠りをしています。
中・深層から立ったまま居眠りをしていて、ゆっくり
降りてきて、海底に尾が触れるとまた中・深層へ上がって
を繰り返しています。
 いつも海面の方を見ていると明るい水面の方を横切る
魚のシルエットが目に入ります。これはタチウオの餌に
なってしまいます。 居眠りをしていると言ってもなか
なか油断できない深海の世界です。

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海底付近で上ばかり見ているタチウオです