鎌倉好き集まれ!KIさんの鎌倉リポート・第145号(2009年2月3日)

鶴岡八幡宮の節分祭

【2009年2月3日,鶴岡八幡宮節分豆撒き】

KIです。
2月3日の火曜日,鶴岡八幡宮の節分祭を観ることができました。平日でしたが,出張先(横須賀)での仕事が午前中までだったので,午後休暇をいただいての鎌倉行きでした。
 なお,2月9日付けで鶴岡八幡宮からレポートの公開許可が下りましたので,遅くなりましたが当日の模様を報告します。
 
2月3日の午後1時,鎌倉駅に到着しました。

境内はきっと満員だろうなと思いつつ,段葛を北へと歩を進めて八幡宮に到着すると案の定。

軍兵雲霞の如し

太鼓橋のたもとから,遠巻きに見ても,舞殿のぐるりを取り巻く大軍勢ならぬ大群衆が確認できました。
 そして,近づいてみると想定外だったことがただひとつ。舞殿のぐるりは紐で囲いがされていて,整理券による入場制限がなされていました。

「前はこんなじゃなかったでしょ。私たち静岡から来たのに,ひどいじゃな~い。」

「すみません,今年から安全上,入場制限となっていますので。」

自分は,豆拾いが目当てではなかったので別にそれでもよかったのですが,はるばる遠方から来たのに豆拾いに参加できないことに落胆している人もいるようでした。

豆拾いに参加する人よりも囲いの外にいる人のほうが多いようでした。一昨年までは境内にいる人全員が撒かれる豆に突進していたわけですね。

はてさて,前回の豆撒きで何かあったのでしょうか・・・

豆撒きまで今しばらく時間がありました。

神職中&年男年女のお出まし

【宮司様のお出まし】

【続いて鬼やらいを担当する神職】

そして,午後1時30分頃。

本殿での神事が終わり,神職一同と今年の豆まきを担当する年男年女一同が本殿から階段を降りてきます。

まずは神職中。

白地に刺繍入りの立派な束帯姿の宮司を先頭に色とりどりの装束に身を包んだ神職が一列になって石段を降りてきます。

そして,長い弓矢を手にした青摺り衣装の神職が2名,黄色装束の楽人が4名。

以上,神社関係者に続いて,烏帽子の年男年女が石段を降りてきます。

いったいどんだけ~・・・

続々と途切れることなく降りてくる年男年女の方々。驚きながら眺めていると,記念撮影のため石段に並びます。

ざっと烏帽子の数は,100には至らずとも50はあったのではないでしょうか。

記念撮影を終えて,一同,舞殿へとあがります。舞殿での節分行事が始まります。

【黄色装束は雅楽を奏でる楽人衆】

【勢ぞろいした2009年の年男・年女のお歴々】

古式を伝える,鬼やらい「鳴弦の儀」

【鳴弦の儀。矢を携え弓の弦を鳴らします】

【さらに方向を変えて鳴弦】

まずはお払い。
 榊を手にした神職が,舞殿の上から四方を清めます。神職が榊を振る間,参拝者も一同,頭を垂れます。

続いて,鳴弦の儀。自分が見たかったのはこれです。先ほどの青摺りの平安時代の束帯姿の2名の神職が弓矢を手に立ち上がります。そして,東西南北,それぞれの方角に向けて弓を構えて矢を射る所作を繰り返します。
 
これは,平安時代から行われているという「鬼やらい」の儀式が簡略化されたもの。1000年前の平安京では,舞楽の「安摩」で被るような布面をつけた検非違使の役人を先頭に貴族の子弟が行列して「鬼やらい,鬼やらい」と唱えながら,また,弓の弦を鳴らしながら宮中を練り歩いて鬼よけの儀式をしたといいます。
 今は平安神宮で,当時の鬼やらいをほぼ忠実に再現した行事が,毎年この2月3日の同じ日に行われているのだそうです。
 
鶴岡八幡宮の鳴弦の儀は「鬼やらい,鬼やらい」とは唱えていないようでしたが(遠くて声が聞こえなかっただけ?),矢をいる所作をしながら弓の弦を弾いていました。
 
ところで,今年は自分,2月1日の日曜日に京都の石清水八幡宮で,鳴弦の儀式と豆撒きを見てきました。こちらの鳴弦の儀式は,鶴岡八幡宮のものとほぼ類似のものでしたが,「鬼やらい!鬼やらい!」と声を張り上げる点,また,弓だけではなく桃剣(桃の木枝)で四方を斬る儀式もある点が鶴岡八幡宮のものとは異なっていました。

長々と書きましたが,この鳴弦の儀はあっという間に終わりました。そして,いよいよお待ちかねの豆撒きです。
 

【石清水八幡宮の鳴弦の儀。弓を構えて(左)・・・一喝します(右)。】

【石清水八幡宮では鳴弦の後,このような桃剣を振りかざし一喝します。】

そして,豆撒き本番!

【アタ~ック!! ホント一瞬の出来事なんです】

鳴弦の儀が終わると,年男年女が枡を手に舞殿の四方に並びます。豆拾いの参加者もスタンバイ。と思いきや,なんとハトたちも舞殿のまわりに一斉に降りてきました。
・・・豆が降り注ぐことをちゃんとわかっているんですね~。

ドン,ドン・・・

大太鼓の音を合図に一斉に豆が撒かれると,降り注ぐ豆袋にどっと歓声が上がります。
 自分,その様子を本殿のあたりから高みの見物していましたが,豆が降り注ぐと,バレーボールのブロックみたいに,豆をめがけて一斉に手が上がる様子がよくわかります。
 よく見れば,人の波に合わせてハトたちもエサを狙って右往左往。いつもは,群がるハトに豆を撒いている参拝客もこの日ばかりは,ハトに負けじと降る豆めがけて,くらいつきます。

まさに人鳥入り乱れての豆の一大争奪戦は,2セット行われました。
 撒かれた豆の数はかなりのものだったのでしょうが,豆撒きの時間は2セット合わせて約5分ほど。あっという間のヒートアップでした。

節分祭が終わって

午後2時10分,豆撒きが終わった境内からは,波打つよう一斉に人々が撤退していきます。なぜか,若宮大路の方角へ帰るのではなく人の流れが東の方向へ,金沢街道の方向へと流れていっているのが石段の上,本殿から眺めているとよくわかりました。

いったい,どこへ・・・

まあ,自分には関係ないことなのです。それよりも大勢の人の流れがどこへ行くかよりもお腹の虫のほうが気になる自分でした(昼ごはんまだ食べていませんでしたので・・・)。

遅い昼食後,小町通りの名物,「鎌倉まめや」に立ち寄って今宵,自宅で撒くための豆を購入。ここもまた豆に群がるハト・・・じゃなくて,豆の試食に殺到する人だかり(もちろん自分も含めて)。八幡宮のハトよろしく色々な味覚の豆を味見させていただいあした。

2月3日,もしかするとこの日は豆の売り上げが1年で1番グンと伸びる日なのかもしれませんね~


午後4時,薄暗くなる鎌倉駅前から金沢八景行きのバスに乗り,お次は,今宵行われる「卯陪従の湯花神楽(鎌倉神楽)」を見学するために,前にもご紹介した富岡八幡宮(横浜市金沢区)へと向かいました。



              2009年2月10日 KI

(追伸)
このレポートは,石清水八幡宮と鶴岡八幡宮の検閲を経て,公開されています。

・2月1日,京都の石清水八幡宮で鬼やらい神事・豆撒きを見学・撮影。
・2月3日,鎌倉の鶴岡八幡宮で鬼やらい神事・豆撒きを見学・撮影。
・2月5日,石清水八幡宮及び鶴岡八幡宮に,写真・原稿を提出し掲載許可を申請。
・2月5日,石清水八幡宮より写真の使用許可。
・2月9日,鶴岡八幡宮より写真・原稿の使用許可。
・2月10日,最終確認後,セットアップ。

【ご存知,鎌倉まめや】