鎌倉好き集まれ!いいねぇおじさんさんの鎌倉リポート・第235号(2008年2月24日)
花の香りに誘われて 梅香る 「長谷寺」
前号「常立寺」で枝垂れ梅を堪能した後、江ノ島
に渡り昼食に「シラス丼」を頂き一休み。
島内を散策後、江ノ電で長谷へ向かいました。
黒板塀の「収玄寺」でピンクの「花梅」を観てから
「長谷寺」を訪れました。
山門前では満開の白梅が迎えてくれます。
赤提灯、松の緑との彩りがいいですねぇ。
受付を入った正面の池の畔には「河津桜」が咲き
始めていました。
日当たりが悪いためか、ちょっと遅めのようです。
三分咲き位でしょうか。
※ 以下の写真は2月24日撮影したものです。
河津桜の足元には「紅三椏」が可愛いオレンジ
色の筒状の花(顎)を付け始めていました。
三椏の花 三三が九 三三が九
(稲畑汀子)
同じく下境内池の畔にて。
石灯籠と紅梅。
下境内の手水鉢付近の数本ある「白梅」は見頃を
迎えていました。
梅の花香をかぐはしみ遠けども
心もしのに君をしそ思ふ
(市原王)
下境内から地蔵堂への途中、左手に福寿草の珍種
「秩父紅(ちちぶべに)」が咲いていました。
「長寿」と「幸福」を呼ぶというオレンジ色の綺麗な
花です。 晴れた日にしか咲かないそうです。
突然変異から生まれた種類のようです。
上境内「経蔵」前の満開の白梅。
ちりぬとも香をだにのこせ梅の花
こひしき時の思ひでにせん
(詠み人知らず)
盃坏に梅の花浮べ思ふどち
飲みての後は散りぬともよし
(大伴坂上郎女)
梅さけど うぐひすなけど ひとりかな
(小林一茶)
梅の花見にこそ来つれうぐひすの
ひとくひとくといとひしもをる
(詠み人知らず)
梅が香や ひそかに重き 裘(かわごろも)
(蕪 村)
下境内「放生池」畔に咲く「福寿草」
写真では秩父紅と似たようなカラーですが、
こちらは黄色の花です。
其花潔者香最多 其ノ花ノ潔キ者 香 最モ多シ
其人潔者徳愈和 其ノ人ノ静カナル者 徳 愈〃和グ
人與梅花趣相似 人ト梅花ト 趣キ 相似タリ
不怪前賢愛此花 怪シマズ 前賢ノ此ノ花ヲ愛スルヲ…
宮島栗香「梅花書屋」より抜粋