鎌倉好き集まれ!いいねぇおじさんさんの鎌倉リポート・第355号(2008年11月25日)
◆ 晩秋の大町界隈 ③ 安国論寺
◆ 銀杏黄葉が見事です…
ものみなはとよみの中にあきらけし黄金色ゆるる銀杏の立樹 (平福百穂)
前号からの続きです。
安養院から7,8分程の所にある松葉ヶ谷のお祖師さまで知られる安国論寺を訪ねました。
※ 以下の写真は11月25日撮影したものです。
山門を潜ると本堂へと続く参道右手の手水舎脇の大銀杏が見事に黄葉していました。
本堂前の楓は漸く色づき始めたばかりの様でした。
12月上旬辺りが見頃かも知れませんね。
◆ 寺庭の夕静あゆみさむけきに…
寺庭の夕静あゆみさむけきに目にとめて見つ白き山茶花 (木下利玄)
楓の脇には石灯籠に寄り添うようにして、可憐な白色の山茶花が咲いています。
◆ もみぢ葉も、心あるらむ。見てあれば…
もみぢ葉も、心あるらむ。見てあれば、赤き方より、まづこぼれけり。 (与謝野 寛)
本堂横にある藤棚の先に日朗上人御荼毘所がありますが、その前には真っ赤に染まった楓の木があります。
付近には紅く染まった落葉に埋もれる様に石碑があり、
鐘楼は 山の木のまに 城のごと 灯にうかびたり 雨のゆふ暮れ
と詠まれていました。
◆ 山暮れて紅葉の朱を奪ひけり (蕪村)
閉門間近の境内には他の拝観者の姿は無く、ちょっと心細かったのですが、熊王殿脇から
富士見台へ登って見ました。
狭い急な石段を手摺に摑まりながら上がって行きます。
石段途中の木々の間から見下ろす紅葉も綺麗でしたよ。 富士見台からは鎌倉の街並みや
相模湾が眺望出来ます。
富士山は厚い雲に覆われていたので観る事が出来ませんでした。
南面窟へと続く巡礼路がありますが、雨後の事もあり引き返しました。
おわり