鎌倉好き集まれ!JUNEさんの鎌倉リポート・第65号(2005年8月11日)
Even Homer sometimes nods.
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海蔵寺
お馴染みの山門が見えてきた。
時刻は、午前9時ちょっと前。
たまには早起きもいいもんだー
…と思った側から、大きな欠伸をひとつ。
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一瞬、萩の花?と見紛うほど
いつの間に?
ぐんぐん生長した萩の繁みを、
掻き分け掻き分け ゆっくりと 一歩ずつ。
ほら、石段の向こう
ちらほらと紅い花が。
木の皮がつるつるしていて
木登り名人の猿でさえも滑って登れないという
さるすべりの木。
つるりと禿げた木肌をさすると
くすぐったげに身震いして
葉や花が笑うように動くとか…。
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百日紅
地方にはこんなおどけた名前も。
くすぐりのき
こちょこちょのき
こちょぐりのき
わらいぎ …etc.
ポッチャリ シワシワの花弁に
無邪気な遊び心が見え隠れ。
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無皮樹
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灼けつく夏に
花言葉は《雄弁》
紙パックの牛乳を飲み干しながら
しばらくぼんやり 夏空を仰いで。
深々と百日紅に今日の空 (星野立子)