まだ覚めやらぬ土曜日の朝。
　　1杯の珈琲でまったりのんびり～。
　　
　　ふと見上げたカウンターの壁に
　　こんな手書きの貼り紙が。
　　
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　　　*　　 何故か再登場 　　　*
　　　* 　　　 25年ぶり　　　　　*
　　　*　　レアチーズケーキ　　*
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　　マスターが意味深に呟く。
　　「うちのはちょっと、フツーじゃないんだ…」
　　　　　

　　
　　
　　　　　
　　　　
　　おそるおそる一口食べて、なーるほど。
　　「アイスクリームみたい！」
　　
　　カチカチに凍ったレア生地は、
　　フォークで刺せないほどにカタイ。
　　
　　とけるまでゆっくりと
　　時間をかけて味わうのもまた楽し。
　　
　　　　　
　　　

　　
　　
　　午後14時過ぎ
　　夏バテ気味のお腹に優しいものをー
　　と小町大路の《谷口屋》さんへ。
　　
　　
　　店内、ガラスのショーケースを覗くと…
　　
　　
　　あらら、すっかりからっぽ。
　　おむすびコロリン、もう売り切れ…。
　　
　　シュン…。
　　

　　
　　
　　
　　諦めきれず
　　暫く茫然と立ち尽くしていると、
　　奥の土間から声がする。
　　
　　
　　「只今、できあがりましたー」
　　
　　
　　う、うれしい。
　　
　　　　一輪挿の野菊にそっと手を合わせ
　　　
　　　
　　　
　　

　　
　　
　　夕暮れの本覚寺。
　　お地蔵様の頬っぺもほんのり茜色。
　　
　　
　　「今日も１日 お疲れさん」
　　
　　
　　耳元をかすめる 秋風のささやき。
　　
　　もったいないほどのメッセージ
　　　　　　　　　　　　　　　　　…ありがとう。