鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第8号(2005年5月18日)

カニのハサミ

カニのハサミはそれぞれ特徴がある

カニのハサミ
 海岸に時折、カニの死骸が打ちあがっています。 刺し網に
掛かって死んだカニが外されて捨てられたもののようです。 
また、カニのハサミの部分だけが落ちているのは、刺し網に掛
かって外されたハサミです。
 カニのハサミをよく見てみましょう。5対ある脚の中で大き
なのがハサミのある脚で、右のハサミと左のハサミの大きさが
違います。ハサミには動く指と動かない指でできていて、前歯
のように薄い歯だけのハサミと奥歯のように太く丸い歯だけの
ハサミがあります。
奥歯のようなハサミは、しっかり掴むものです。力も強く捕
まえられたらなかなか離してくれません。そして前歯のよう
なハサミは口に入る大きさに切り取るためのハサミでするど
い切れ味があります。 このハサミは右側が奥歯のハサミで
左側が前歯のハサミと決まっているワケではありません。
同じ種類のカニでも右利きもあれば左利きもあります。

ハサミには動く指(上)と固定された指(下)がある。

カニのハサミは色も形もきれいなものが多い

 海岸に落ちているカニのハサミを見つけたら、前歯か奥歯か
見分けてみませんか? もちろん食卓でタラバガニやズワイガ
ニを食べている時でもハサミの話は盛り上がるネタとなるでし
ょう。

 写真のハサミの持ち主は、1枚目と二枚目がスベスベマンジ
ュウガニで毒を持っているきれいなカニです。指も黒くて手の
ひらは赤くてオシャレですよね。