鎌倉好き集まれ!kumaさんの鎌倉リポート・第9号(2004年11月21日)

海(その2) 江ノ島新灯台

やっと見慣れてきた、新灯台。

江ノ島は、言わずと知れた有名なデートコース。
灯台がリニューアルされたのは知っていても、いままで見向きもしませんでした。
だって、あまりにもベタでしょう(苦笑)?

でも、雲ひとつない晴天に誘われ、ちょっと勇気をしぼっていってきました。

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夕暮れに間に合うように、奮発してエスカーに乗った。
エスカー!そのカッコいい響きとは裏腹に、なんのことはないエスカレーター。
しかも料金は高い、景色は見えない、せめてガラスの天板にすればいいのに・・。

でも、島の入り口から5分で灯台。
サムエル・コッキング苑と展望灯台のセット券で750円なら、まぁ納得かな。


冬の夕日はあっという間に沈んでしまう。駆け足で灯台まで行こう。



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夕凪の相模湾は空飛ぶトンビも夕焼け色。

いままでバカにしていました。灯台よ、ごめんなさい。
展望台で待っていたのは、360°の眺望と素晴らしい日の入り。

鎌倉から20分くらいの場所でこんな景色を見られるなんて知らなかった・・。


遠くに見える、烏帽子岩。東を望めば、稲村、由比ケ浜、逗子マリーナ。
遥か彼方に、大島、伊豆半島、富士山。
ぜんぶが淡い色に包まれていて、もうじき夕闇に融けていく。


視界に湘南の魅力がぎっしりつまってる。大好きなものが集まってる。
それが大好きな夕焼けの光に包まれているなんて、なんとも満ち足りた時間だ。

江ノ島はやっぱりこの街のシンボルだと再認識させられた。




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夕間暮(ゆうまぐれ)という言葉もある。

海の夕暮れは、沈むまでもいいけど沈んでからがいい。
水平線から闇に融けていくような。空と海の絵の具が混ざり合うような。こういう、空と海の境界線がなくなった海がすきだ。



太陽が沈んでから、暗くなるまでの短い時間を英語ではmagic Hourというらしい。日本語なら、行き交う人の顔がおぼつかない「誰そ彼れ時(たそがれどき)」といったところか。
どちらもこの時間を表す大好きな言葉だけど、全てを言い表してはいないと思う。

なぜなら、この美しさを目の当たりにしたらみんな言葉を失ってしまうと思うから。

やはり、海はこの時間がいい。



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【おまけ】

鎌倉は気のきいたBARが多いと思う。

もし行かれることがあるなら、
ぜひ早い時間から入ってのんびりされることをお奨めします。
(そのほうが終電を気にせず、酔っぱらえる。)

そうして慌ただしいお客の入れ替わりを眺めていると、
鎌倉の悠久の時間を遠くから俯瞰しているような錯覚を覚えます。

今日は、隣に居合わせた笹目に住むというイギリス紳士と
カタコトの日本語とカタコトの英語で、今日観た海のことや鎌倉のよさを
語らいました。そんな出会いもおすすめです。

グラスを傾けながら今日見た海を思い返す。