鎌倉好き集まれ!ロビン・レインボーさんの鎌倉リポート・第39号(2010年10月3日)

円応寺を訪ねて

 北鎌倉の東慶寺に参拝した後で、鎌倉街道をまっすぐに進んで行きます。横須賀線の踏切を渡り、建長寺を過ぎて、道路の反対側に石段があります。両側から紅白の萩の花に迎えられながら、石段を登り切ると、円応寺の山門に達します。拝観料200円を納めてから、本堂に入ります。薄暗い本堂には、国指定重要文化財の閻魔大王座像が安置されています。大きく眼を見開いた表情は、迫力があります。

 境内には、古い鐘楼や石仏があります。奥には竹林もあり、瞑想をするにはもってこいの古刹です。鎌倉を毎週のように訪ねている私でも、円応寺を拝観するのは生まれて初めてのことです。葉に留まった蝶は、死者の魂であるかのように、静謐な境内にいる目に見えないものの存在を仄めかせてくれます。