鎌倉三十三観音1〜11番札所

一番札所・杉本寺

十一面観世音

734年(天平6年)開創したと伝えられる鎌倉最古のお寺です。山門と本堂である観音堂の落ち着いた藁葺き屋根がその歴史の古さを物語っています。本堂の奥に御本尊、三体の十一面観音像が安置されており、うち2体は国の重要文化財に指定されています。最初にこちらにお参りすると、ご朱印に「初願」の印を押していただけます。

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二番札所・宝戒寺

准胝観世音

1333年に新田義貞に攻められて滅亡するまで北条宗家(得宗家)の屋敷が有ったところに、北条一族の怨霊をしずめるために後醍醐天皇の命令で足利尊氏が開いたと言われています。本堂にお参り。准胝観音は仏の母といわれ母性を象徴する安産・子授けの観音菩薩です。本堂の左側に毘沙門天とともに准胝観音座像が祀られています。

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三番札所・安養院

千手観世音

北条政子の法号から取られた安養院。3つのお寺が統合されて江戸時代に今の形となりました。北条政子のお墓が本堂裏にあります。立像の千手観音は最後に統合された田代寺にあったもので、田代観音とも称されています。千手観音の千本の手は、どのような衆生をも漏らさず救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表しています。

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四番札所・長谷寺

十一面観音

736年に開山したと伝えられる長谷寺。境内全域は四季折々の花木に彩られ、通年花の絶えることがありません。本尊である十一面観音像は像高9.18メートルもあり、木造の仏像としては日本有数のものです。頭部に11の顔を持つ十一面観音。10種類の現世での利益と4種類の来世での果報をもたらすと言われています。

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五番札所・来迎寺(西御門)

如意輪観音

西御門の来迎寺は、時宗の寺院で1293年(永仁元年)に一向上人が開きました。如意輪観音は、六道の衆生の苦を抜き、寿命を延ばす、病気を治すなどの健康面でのご利益があるとされています。来迎寺の如意輪観音は鎌倉地方独特の「土紋装飾」という技法を施した像で、源頼朝の持仏堂(法華堂)にあったものと伝えられています。

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六番札所・瑞泉寺

千手観世音

瑞泉寺は1327年(嘉暦2年)、鎌倉二階堂紅葉ヶ谷の奥に、夢窓国師によって建てられ、後に関東十刹に列せられた格式のある寺院です。千手観世音は徳川光圀によって寄進されました。また五山文学の拠点として栄えた歴史から、文学遺跡、文学碑が点在します。紅葉、梅、紫陽花、冬桜など季節毎に花や樹々を楽しむことができます。

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七番札所・光触寺

聖観世音

光触寺(こうそくじ)は1278年(弘安元年)に作阿上人が開山し時宗の開祖、一遍上人が開いたといわれれています。ゆったりと静かな境内とその周辺は、鎌倉の中でも落ち着いた場所と言われています。聖観世音菩薩の観世音とは「世の音を観る」と書き、一切の人々の声や願い事を良く見抜かれるという意味です。

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八番札所・明王院

十一面観世音

明王院は1235年(嘉禎元年)、鎌倉幕府4代将軍 藤原頼経により建立されました。本尊の不動明王を中心とする五大明王像が安置されています。鎌倉幕府最大の危機であった元寇のときに明王院で異国降伏の法要が修された記録が残っています。十一面観音が奉安されている観音堂は本堂の右手にありますが普段は開帳されていません。

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九番札所・浄妙寺

聖観世音

鎌倉五山の第5位の寺院として、かつては広大な寺地を有し、23箇院の塔頭を有していた浄妙寺。現在でも付近一帯の地名を「浄明寺」といいその名残があります。聖観世音菩薩はまっすぐ伸びる参道の先の本堂に祀られています。本堂の左手には枯山水の庭園もあります。聖観世音菩薩は三十三観音の中でも最も多く、14の寺で祀られています。

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十番札所・報国寺

聖観世音

1334年(建武元年)天岸慧広の開山により創建されたと伝えられる報国寺。臨済宗建長寺派の寺院です。空にむかってそびえ立つ2000本もの孟宗竹が見事で「竹の寺」とも称されています。ご本尊の釈迦如来像は鎌倉市指定文化財であり、聖観世音菩薩も本堂に祀られています。竹林で抹茶をいただきながら、こころ静かに過ごすことができます。

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十一番札所・延命寺

聖観世音

専蓮社昌誉能公を開山として、時の執権北条時頼の夫人が建てたと伝えられる延命寺。双六の勝負で旗色の悪かった夫人を救ったといわれる「身代わり地蔵」が有名で現在でも鎌倉二十四地藏の第23番として信仰をあつめています。本堂には右に弥陀三尊・両大師、中央に御本尊である阿弥陀如来坐像と聖観世音菩薩立像、左に身代り地蔵尊があります。

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